8月25日 22日目
43台目 黒磯駅まで
元JR職員で、皇太子ご夫妻が新幹線移動の際は付き人を任されていたMさんと別れ、利根川で茨城と千葉の分の花火をするべく僕は歩いた。
半年たった今、『茨城と千葉の分の花火』とかいう意味のわからない一文を書いていて、自分はそんな無駄なことをしていたんだ、なんて感慨を抱いております。
無駄上等、やって良かったです。
話は戻ります。
利根川が茨城と千葉の県境になっており、橋を跨いで二箇所で花火をすれば一挙両得じゃねぇか!!!
そんな甘い幻想に浸っていました。
実際にこなすことは可能だったのです。
現実ではありました。
ただ、片道2時間を延々、歩き続けました。
お日さんもギラギラ照りつける中、歩き続けました。
なぜ、これ程歩いたのかというと、単に数少ない徒歩で渡れる橋が、離れた場所に架けられていたからに他なりません。
水もねぇ、自販もねぇ、ストラップが切れるほどの重量を内包したバックパックと防府市指定の巨大ゴミ袋に詰められた花火一式を携えてぇ『1人で!!!』『数本の手持ち花火と1つ2つの噴出花火を傍観しに!!!』片道2時間を見通す限り誰もいない、終わりが見えない、まるで果てのない人生を歩いているようでした。
腰がいよいよ痛かったので、庇いながら歩いていました。
ついでに携帯の電池も2%ほどで、誕生日に買ってもらった1万円の腕時計は旅の途中で落としてしまい(親不孝)時間を確認するためだけにセコセコと電源を切ってはつけてを繰り返していました。
そんなこんなで、そつなくたったの往復徒歩4時間の目的であった花火を2箇所で計5分も1人で楽しめました。
夏って最高だなぁ!!! 何もないドラゴンボールのベビの道に思えた道中、通る車があればヒッチハイクを死ぬ思いで狙ったのですが一切通らなかった。
こんな話でも自衛隊のレンジャーに比べたら何でもねぇなぁなんて考えるほどには、さまざまな人との出会いのおかげで視界が明るくなりました。
みんなありがとう。
こうして無事に守谷SAに戻りましたとさ。
この後、しばらく500円で似顔絵を描きますと書いたスケッチブックを掲げたり、持って歩いていたんだけど全く反応はなかった。
声をかけたり、あげたりは面倒に発展しそうだからやめた。
サービスエリアの中には、長旅で疲れている人もいるだろう、久しぶりのオフに家族サービスへ精を出していた方もいるだろう。
そんな中で小銭稼ぎをおおっぴらにするわけにはいかなかった!!!
だから、こそこそ企てていた。
あのフダあげたことは肝の経験値になりました。
ようやく日も暮れてきました。
実は、この日の夜に栃木で会う約束をしていた方がいました。
8月22日、初対面にして約束より2時間遅刻して会ったにも関わらず、ご馳走してくださり、泊めてくださったA君の弟さんです。
3日前に会った初対面の方の弟と会う
こんな奇妙な成り行きになったことにも理由がありまして、また改めて綴ります。
そんなこんなでもう夕方だ!拾ってもらえるのか!
拾ってもらえました!!、 #旅 #ヒッチハイク #旅行 #たくろー #出会い